ソムリエ・ワインディレクター 田邉公一のブログ

ソムリエ・ワインディレクターである田邉公一 自身の仕事への考え方を、日常の中から綴ります。

乾いた大地 南米 チリへ


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初めての南米大陸へ。

チリは現在、日本におけるワイン輸入量一位の国。

量ベースで言えば、日本国内での消費量は、フランスワインを凌駕する。

地球の裏側まで辿り着いて、その強い日差しを浴び、乾いた大地を見つめる。

こんな遠くから、日本にやってきてくれてたんだ…

ソムリエになって18年。

これまで数えきれないくらいにサーヴし、テイスティングしてきたチリのワインのことを思い出して、今、目の前にある広大なブドウ畑に想いを馳せた。

二月、南半球では真夏。
強すぎるくらいの日差しを浴び、日没がゆっくりと訪れると、想像をしていた以上に、冷涼な夜が訪れる。

これまで沢山の方に、ワインを通して伝えてきたこの国の姿。

地中海性気候、フンボルト海流、フィロキセラフリー、灌漑…

リアルの世界は、そんな一言で到底言い表わせるものではなくて…

もっともっと深いところを求めて、世界を旅したい。

真冬のロンドン

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こんなに有名な都市なのに、訪れたのは今回が初めて。

これまで、主要ワイン産地を基軸として旅をしてた僕にとっては、なかなか縁が巡ってこなかったからだ。

今回は、世界的に有名なミネラルウオーターの採水地を求め、ここを訪れた。

ロンドンでのディナーでは、英国屈指のスパークリングワインで乾杯。
現地で飲むその土地のワインは、何故こんなにも美味しく感じるのか…
多くの方がそう思うように、これは毎回、各地を訪れる度に思う絶対的な感覚。

この瞬間、このリアルを知らずして、日本でサーヴし、語ってはいけないと、プロフェッショナリズムが、いつも自身へ語りかける。

「そのワインを、その飲み物を、最大限に美味しく楽しむためには?」
こんなことを約20年近く、毎日のように考える日々。
ある時、その一つの大きな答えに辿り着いたことが、ワインディレクターとしての何よりの強み。

冬のロンドンの街は、とても綺麗で美しく、何とも言い表わせない雰囲気を醸し出している。

そして、このNyetimberが、街の景色をより一層美しく、華やかに感じさせてくれた。

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ロゼワイン

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セルリアンタワー東急ホテルにて、サッポロビール様主催による、都内のレストランのソムリエ様向けに、ロゼワインセミナーと、「シャトー・ミニュティ」ペアリングランチのコメンテーターを務めさせていただく機会をいただいた。


世界的にみると、ワイン全体に占めるロゼワインのマーケットシェアは約11%、日本においては、僅か1%でしかない。


フランスやアメリカでのロゼワイン人気が目覚ましく上昇していく中、日本での本格的なロゼワイン普及を目指して、今年も微力ながら、ワインディレクターとして、様々な提案をしていきたいと思う。


ロゼワインに限らず、あるワインや飲み物が、文化として定着していく背景には、必ず料理の存在がある。


例えば、オレンジワインが今後、もっと普及していくためには、そのスタイルと味わいがマッチする料理、シチュエーションを、消費者が具体的にイメージできることが重要。


白ワインや赤ワインを飲んでいた人がロゼワインにシフトすることももちろん良いのだが、

ロゼワインの普及に尽力する大きな理由の一つに、

ワインに対してまだ興味を持っていない、ミレニアル世代を中心に、ロゼワインを一つのきっかけとして、ワインの良さに気づいてもらうということがある。


ロゼワインだったら飲んでみたい」レストランで、こういったゲストが増えても良いのではないだろうか。

例えば、地中海レストランで、ロゼワインを飲んでいる自分が、オシャレでかわいくて素敵に感じる。

そういったことがきっかけで、ワインを飲む人口が増えていくことも考えられるし、それによって心が満たされ、現代病となっている、「心の病」が、少しでも解消されていくのであれば、ワインディレクターとして、とても喜ばしいことであり、それが、業界の更なる発展にも繋がっていく一つの要因になると考えられる。


そして、ハイレンジの価格帯のロゼワインをソムリエがまず経験し、様々なハイクラスのワインを経験してきたゲストに提案していくことも、ロゼワインの存在価値を高めていくことになる。


いずれにしろ、やはりワインは料理があることで、その存在価値はより高まり、多くのワインラバーは、美味しいものを食べることに対して積極的である。


「美味しい料理とワインを、仲間と共に楽しむことで、人生はより豊かになる」


ソムリエ、ワインディレクター、講師として、私が提案していくことの根本には、常にこの考えが存在していて、「心を豊かにする」ことをテーマに、今後も活動を続けていきたい。



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心を動かす話し方

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「話す自信は人生の自信」


昨年は、1年間で370回、セミナーでお話しさせていただく機会をいただいた。


ディナーイベントを入れると、これ以上になる。


テルマンだった30歳の時、ソムリエコンクールで優勝した瞬間、頭に浮かんだのが、講師という仕事。


つまり、インプット思考から、アウトプット思考に変わった瞬間だった。


僕は学生時代、人前で話すことが大の苦手で、手を挙げて発表することなんて、一切したことはない。


話すことにも、人生にも、全く自信が持てたことがなかった。



しかし、人前で話す仕事を始めてから、毎回自己分析し、どんどん自信がつき、今ではそれが、楽しみで仕方がない。


何か一つのことを決めて、ずっとそのモチベーションを維持し続けること。


自分がワクワクした瞬間を見逃さないこと。


それが僕の人生の突破口になった。


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グランメゾン東京

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レストラン業界、フランス料理業界で、長く働いてきた身としては、必ず観ておかなければならないドラマ。


そう、「観たい」ではなく、「観なければならない」という気持ちが、まず先にあった。


第1話で登場する、フランスの景色だったり、フランスのレストランでの色々な出来事だったり、かなり鮮明にその空気感が伝わってきた。


レストランで働いてると、色々なドラマがあって、このドラマの中で起こる様々な出来事、登場人物の心境や立場は、とてもリアルな世界だった。


トップレストラン50で、ベスト10に選ばれた時、そして、ラストシーンのミシュラン三ツ星獲得の場面は、もちろん感動したけれど、

サービスマン、ソムリエという職業にある自分にとって、最も響くシーンが多かったのは、第8話。


ぎりぎりの局面の中、尾花(木村拓哉)が発した言葉、

「ホールスタッフの声は神の声だ。お客様に一番近いやつのこと信じよう。」   


サービスマンだから贔屓めに見るわけではなく、飲食店における、まさに本質を突いた一言だった。


「我々が見るべきは、皿ではなくて、人なんだ。」


その大切さを、ストーリー全体を通して伝えてくれた第8話。


良い料理とは何かを追求し、技術を磨き、経験を積み重ねていくこと、その場面にあったワインをセレクトし、最高の状態で供出するための知識、技術を磨き続けることは、もちろん欠かすことはできない、我々の努めである。


その中で、僕達が、絶対に忘れてはならないことが、この一話に凝縮されていた。


ただもちろん、この第8話のみではなく、全体を通して、レストラン業界の様々な局面が盛り込まれた、とてもメッセージ性の強いドラマであることは間違いない。


「一つ一つのことに、真剣に向き合うことの大切さ。」


それは料理であり、ワインであり、人に対して。


真剣に向き合うからこそ、人生は輝く。


グランメゾン東京が、一貫して伝えたかったのは、そこなんだと、僕は受けとめている。










2020年の始まり


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新年明けましておめでとうございます🌅


今年も金王八幡宮へ初詣。


ここは毎年、ワインスクールの受講生の合格宮祈願でお参りしている場所。


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厄年というのは、あまり意識したことないけど、今考えると本厄だった二年前のおみくじは、なんと人生初の「凶」


引いた瞬間、いや、引く直前に鳥肌が立った。


そして昨年は「後厄」、おみくじを引いたら「中吉」だった。


じゃあ、それぞれの年の答え合わせはどうだったかっていうと。


詳細は伏せたとして、確かにそうだったと思いあたるふしは多々ある。


もちろん、おみくじの結果だったり、厄年だからということで、全てが決まるわけはないけど、何かがあるのは間違いないのかなと、最近特に思う。


例えば占いだって、きちんとした根拠がなければ、こんなに広く普及したり、職業が存在し続け、広まっていくほどまでには決してならない。


で、今年のおみくじは…


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「大吉」


これ、絶対に信じてもらえないかもしれないけど、おみくじのボックスに手を入れたら、引き寄せられるように向かったその先のおみくじを掴んだ結果なんです。


そして、その後知ったのが、後厄がちょうど二日前に終わっていたということ。


スピリチュアルな話になってしまったけど、僕はそういう何かを信じていて、それはワインでいう、バイオダイナミックス農法に、少しだけ似ている部分があるのかなとも思う。


おみくじ一つで考えすぎなのかもしれないけど、必ず今年はまた、何か去年を上回ることが起きるのは確かなんじゃないかな…


とにかく、今年もまた良い年になりそうです。


その後、御神酒のテイスティング


毎年、その時の心境で味わいが変わる。


それが「御神酒」だと思う。


心の持ち方の大切さを確認できることが、初詣にいく一番の意味なのかもしれない。


そして一番大切なことは、周りいてくれる人達の幸せを願うこと。


今年もよろしくお願い致します🥂

(テイスティングとなると、とにかく真剣)

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